私は明美の願いを聞き届け、そっとベッドルームから退いた。そして、ホテルの部屋から外へ出た。夜のベネチアは、昼間とは全く違う雰囲気だった。ライトアップされた水路の街は、幻想的という言葉がぴったりくるようなたたずまいを見せていた。
暖色系の灯りに照らされた建物はムード満点で、その灯りでキラキラと光る水路も、見ていると吸い込まれてしまいそうだった。
こんなにもロマンチックな夜なのに、私は明美と一緒ではないことが悲しかった。そして、そのまま私はあてもなく歩き続け、気がつけば二時間近くが経過していた。私は、脚の疲れも限界に来ていたので、ゆっくりとホテルに戻った。
そっと部屋に入ると、恐ろしいことにまだベッドルームから明美の嬌声が聞こえてきた……。それは、大きな声ではなく、かすれるようなか細いものだった。
『もうダメ……死んじゃうよ、もうダメなの……』
「まだダメよ。朝までするんでショ?」
『や、休ませて、壊れちゃうから、あぁ、ダメぇ』
そんな会話がかろうじて聞こえる。私は、見えないからこそなのか、さっき同室にいたときよりも興奮してしまっていた。
私は、もっと声がよく聞こえるように、そっとドアに近づく。そして、ドアにほとんど耳をくっつけるようにして中の様子をうかがう。
「ダメよ。アケミがボクのこと忘れないように、モット狂わせるから」
アントンは、そんな事を言いながら明美を責め続ける。ベッドがきしむ音はずっと続いている。
『忘れない、もう忘れられないよ。もう、イって、中に欲しいの。もっとアントンのであふれさせてっ』
明美は、弱々しい声ながらもそんな事を言う。
「まだイカないよ。もう、3回も出したから、簡単には出ないネ」
アントンはそんな事を言いながら腰を動かし続けているようで、ベッドはきしみ、明美はうめくような声を漏らし続けている。
私は、興奮が高まりすぎてオナニーを始めてしまった。自分の妻が他の男に責め抜かれて、息も絶え絶えになっているのを聞きながらするオナニーは、不思議なほど気持ち良く、私は荒い呼吸をしながらしごき続けていた。
『日本に来てくれる? 会いにきてくれる?』
明美は泣きそうな声でそんな事を言いながら、あえぎ続けている。私は、自分でも驚くほどあっけなく射精してしまった。
みじめな気持ちで後片付けをしながら、不安な気持ちが大きくなる。明美のあえぎ声はすすり泣きのような感じに変わっていく。私は、固いソファの上で眠りについた。
朝、目が覚めるとさすがにもう声は聞こえてこなかった。ホッとしながらも、まったく気配がしないことに不安になり、そっとベッドルームのドアを開けた。すると、ベッドの上では全裸の2人が抱き合ったまま寝ていた。明美がアントンに背を向けるような格好で寝ていて、後ろから優しく包み込むような格好でアントンが寝ている。
私は、そのまま放っておいた方がいいのかな? と迷った。でも、フライトまで時間にそれほど余裕があるわけではないはずなので、私は明美に声をかけた。
『んっ、ん〜っ。もう朝?』
寝ぼけた顔で言う明美。髪はグチャグチャに乱れているし、顔もトロンとしているように見える。
私は、もう起きた方がいいよと伝えた。すると、アントンもムニャムニャと言いながら目を覚ます。
「パパさん、おはようゴザイマス」
明美のことを抱きしめたまま朝の挨拶をするアントン。私は、フライト時間のことを言った。
「そうですね。アケミ、準備しましょう」
アントンは、そんな事を言う。
『うん。じゃあ、抜くね』
明美はそんな事を言うと、アントンから身体を離した。
『ンッ、ふぅ……。朝まで抜けなかったね』
明美は照れ臭そうに言う。私は、アントンのペニスが入ったまま寝ていたんだなと気がついた。それは、すごくショックだった。繋がったまま眠る……。そんな事は、私ではまず無理だ。絶対に抜けてしまうと思う。
「アケミ、どうする? ボクはもう出来るよ」
アントンが、流ちょうな日本語で言う。もう、カタコトキャラはやめたのかな? と思った。そして、そんな事を言ったアントンのペニスは、朝立ちなのかも知れないが、私の目には完全に勃起しているように見えた。あれだけたくさん射精をしたのに、絶倫というのにもほどがあると思う。
『でも、お腹もペコペコだよ。アントンもでしょ?』
「だったら、しながら食べましょう」
そう言って、アントンはまた後ろから明美に挿入してしまった。
『アン。もう、エッチ』
明美は、嬉しそうだ。もう、目の前で妻がハメられてしまうことに抵抗を感じなくなってしまった。それどころか、私も興奮してしまった。
すると、アントンが私に向かって、
「パパさん、朝ご飯持って来てクダサイ」
と、わざとらしくカタコトっぽく言う。私は一瞬迷ったが、すぐに部屋を出て食堂に移動した。すると、イタリア人の従業員にイタリア語で話しかけられた。私は、ほとんどなにを言っているのか理解出来なかったが、プラ容器に入ったサンドイッチ的なものを3つと、ビンに入ったジュースを受け取った。
話しかけている彼は終始ニヤニヤしていて、全てわかっているのかな? と思ってしまった。私は屈辱を感じながらも、それを持って部屋に戻った。
『あんっ、あんっ、ダメぇ、激しいよぉ』
明美は、私が戻ってきてもセックスを止めようとしない。私は、どうなってしまうのだろう? と、不安になりながらも、
「朝食だよ」
と、話しかけた。すると、アントンが動くのをやめた。
「パパさん、ありがとね。ここに置いてクダサイ」
そう言って、ベッド脇のサイドテーブルを指さす彼。もちろん、後ろから明美に入れたままだ。
『止めちゃだめだよぉ』
明美は不満そうに言う。そして、自分で腰を動かし始めた。と言っても、横向きに寝た状態で後ろからハメられているので、上手く動けないようだ。前後に揺するような動きをしている。それでも、明美は気持ちよさそうな顔になる。
「アケミ、ダメね。せっかくパパさんが持って来てくれたんだから、食べないと」
アントンはそう言って、サンドイッチを手に取って食べ始める。明美とつながったままなのに朝食を食べ始めた彼を見て、私はアケミを馬鹿にされたような気持ちになってしまった。でも、明美はそんな事を気にする様子もなく、腰を動かし続けている。
『じゃあ、食べさせて』
明美がトロンとした顔のまま言う。すると、アントンが手に持っているサンドイッチを食べさせようとした。すると、
『違う。食べさせて』
と、明美は甘えたような声で言う。アントンは、一瞬はてな? と言う顔になったが、すぐに意味を理解したのか、自分でサンドイッチを一口かじった。そして、何回か噛んだ後、明美の顔を後ろに向かせてキスをした。
私も、やっと理解した。アントンに口移しで食べさせてもらう……。そういうことのようだ。明美は嬉しそうにアントンの口の中のものを口移しにされている。そして、それを飲み込んでいく。
私は、ものを食べるという行為が、こんなに卑猥に感じることに驚いていた。
『もっと、もっとグチャグチャに嚙んでぇ』
明美は、上気した顔でおねだりをする。アントンは、苦笑いを浮かべながら明美の指示通りにする。
そして、明美はアントンの口の中のものを流し込まれ、恍惚とした顔になっていく。それにあわせるように、腰の動きも早くなっていく。食べながらセックスもする……。私は、明美の牝の欲望の強さに驚いていた。奥ゆかしくて貞淑なイメージだった明美が、この旅行で娼婦のようになってしまった。私は嫉妬や焦燥感を感じながらも、やっぱり興奮が強くなっていく。
『も、もっと、もっと食べさせてっ』
明美は、興奮しきった顔で言う。
「アケミ、食べながらイッちゃうの? パパさんあきれてるよ」
アントンはそんな事を言う。
『だ、だって、好きなのっ! アントンの事、愛してるのっ』
明美は泣きそうな顔で叫んだ。すると、アントンも嬉しそうな顔になり、再び明美に口移しで食べさせ始めた。
しばらくそれが続いた後、明美は身体を震わせて、
『イクッ! イクッ! アントン、愛してるっ!』
と叫びながら果てた。すると、アントンは少し疲れた顔でペニスを抜いた。アントンはまだイッていないようだ。さすがにあれだけ出せば、出なくなるのも当たり前だと思う。
『……どうしてイカないの? 飽きちゃった?』
明美は、不満と寂しさが入り混じったような顔で言う。
「飽きてないよ。あれだけ出したら、もう空っぽダヨ」
アントンはそんな説明をする。
『ダメだよ。イッてくれなきゃ寂しいよ……。じゃあ、お口でしてあげるね。朝のミルク飲まなきゃ』
明美はそう言うと、アントンの湯気が出そうなペニスを口に含んだ。そして、イキなり激しく頭を動かして搾り取ろうとする。
「アケミは、エッチですね」
アントンは楽しそうに言う。私は、情けない気持ちになりながらも、2人のためにジュースをコップに注ぎ始めた。
「パパさん、ありがとね」
そう言って、コップのジュースを飲み始めるアントン。明美にフェラチオされながらそんな事をするなんて、夫としては怒りのような感情も感じる。でも、明美はすぐにとろけた顔で、
『私も〜』
と、おねだりをする。すると、アントンは当たり前のように明美に口移しでジュースを飲ませ始めた。
ゴクゴク喉を鳴らしながら飲み干す明美。私は、明美は本気になってしまったんだなと感じていた。でも、この旅も今日で最後だ。日本に帰りさえすれば、きっと明美も元に戻るはず……。そう信じている。
そして、しばらくジュースを口移しで飲んだ後、明美はまたフェラチオを始める。今度は、口でアントンのペニスを責め立てながら、指で彼の乳首を触ったりもしている。
「アァ、気持ち良いね。明美、もう出ちゃうヨ」
アントンがうめくように言う。すると、明美はそのままさらに早く頭を前後に動かし、アントンから搾り取った。
「アァ、いっぱい出ちゃったネ」
アントンは、満足そうに言う。
『ごちそうさま。朝はやっぱりミルクだよね』
明美は、全部飲み干した後、そんな卑猥な冗談を言う。
『あれ? パパ食べてないじゃん。早く食べないと時間ないよ』
明美は、ザーメン臭い息を吐きながら言う。私は、うなずいて食事を始めた。私がサンドイッチを食べる横で、
『ふふ。出してもカチカチだね』
と言いながら、お掃除フェラをする明美。私の事など気にもしていないように見えてしまう。
そして、朝の食事(とセックス)は終わった。慌ただしく荷物をまとめると、空港に向けて車を走らせるアントン。もちろん、助手席には明美が座っている。2人は、ほとんどずっと手を繋いだままだ。そして、車が停まるたびに濃厚なキスをする。
『ねぇ、日本にはいつ来るの? 早く来てよ』
甘えた声で言う明美。
「わかりました。なるべく早く行くネ」
アントンも、名残惜しそうだ。
そして、慌ただしく時間は過ぎていき、空港でアントンと別れを惜しんだ。
「パパさん、またね」
アントンは、私と両手で握手をしながら言う。そしてその後、
「アケミ、すぐ行くからね」
と、悲しそうに言う彼。彼も、ある程度は本気なのだろうか? それとも、ただの都合のいい女だと思っているのだろうか? 人のよさそうな笑顔からは読み取れない。
『約束だよ。待ってるからね。絶対だよ!』
明美は涙を流しながら言う。すると、アントンが人目もはばからずにキスをした。明美も彼に抱きつき、濃厚なキスをしている。周りにいる他の人が多少ざわつくのがわかる。
『愛してる』
「愛してる」
そんな言葉を言いあった後、アントンと別れた。
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