妻の麗子とは、大学の時に出会った。僕は、長野の山奥から東京に出て、右も左もわからないままあっという間に1年が経とうとしていた。サークル活動や、飲み会、バイト、そういった物とは無縁だった僕は、学校と書店と自宅を行き来するだけのような日々を送っていた。
1年も経つと、さすがに色々慣れてきた。秋葉原や神田の古書店に行ったりするようにもなったし、外食する場所も増えた。始めの頃は自炊をしていたが、近所の個人経営の小さな定食屋さんに行くようになり、最近では住んでいるマンションの近くの商店街の色々なお店にも行くようになった。
麗子とは、そんな商店街の飲食店で出会った。商店街の中にある、ファミリーレストラン。でも、お店の名前自体がファミリーレストランで、個人経営の小さなお店だ。古い商店街にマッチした、ちょっとレトロな雰囲気のお店。そこに、麗子はいた。
個人経営のお店なので、従業員は私服にエプロン程度の服装だ。シェフ自身も、上はそれっぽい白衣だが、下は普通のズボンだったりしている。そんな中、麗子だけは和服っぽい制服を着ていた。それは、不思議な服装だった。和服ベースだが、エプロンも組み合わされていて、洋服っぽい雰囲気もある。そもそも、下の方は完全にスカートみたいになっている。それに、白い足袋と草履、頭には三角巾のような白い布だ。
割烹着? なんとなく、大正ロマンを意識しているような服装に見えた。麗子は、そんな出で立ちに丸い眼鏡をかけていて、初見のときはまるでタイムスリップしたような感覚になった。
そして、僕はそんな麗子に心惹かれ、通うにようなった。もともと小説が好きで、日本文学や横溝正史を読むことが多く、大正ロマンを感じさせる麗子に、一瞬で心を奪われた。通うようになり、お店の雰囲気も徐々に変わっていった。麗子に影響されたのか、従業員の服が替わっていき、シェフの格好も変わっていった。そして、メニューにも大きな変化が現れ、気がつくと大正ロマンファミレスみたいになっていた。
後で知ったことだが、麗子が勝手に始めたことだったようだ。ただ、話題になって客が増え、オーナーもノリノリで麗子の提案を聞いていったそうだ。そして、週に2~3回通う僕と、色々と話をしてくれるようになった。
麗子は、その服装の趣味通り、大正ロマンが好きな子だった。そして、内向的な性格で、本をよく読む子でもあった。趣味の一致もあり、一緒に書店巡りをしたりするようになるのに、それほど時間はかからなかった。
麗子は奥手な性格で、男性と交際したことはおろか、こうやって一緒に買い物に行ったりしたこともなかったそうだ。そして、彼女も長野出身だと言うこともわかった。僕の実家がある山奥の集落とは違い、比較的長野市に近いところで育ったようだが、東京と比べると田舎だ。そんな共通点まであり、一気に仲良くなった。
「裕也さん、バイトしてないんですよね? そんなに外食ばっかりで、大丈夫なんですか?」
ある日、そんな質問をされた。正直、ドキッとしてしまった。僕は、長野の山奥出身だが、とても裕福な家庭……いわゆる名家に生まれた。もともと豪農だったらしいが、養蚕業
でも財をなし、恐ろしいまでに裕福だった。
いま僕が住んでいるマンションも、賃貸ではない。僕のために買って貰った物だ。駐車場も車もあるし、仕送りも毎食外食しても問題ないくらいに送ってもらっている……。正直、甘やかされすぎだと思っている。ただ、その分勉強は真剣に取り組んでいて、常に学年でも1~3位以内に入っている。奨学金をもらえるレベルだが、それは辞退している。
ただ、甘やかされているのは事実なので、麗子に言いづらいと思っていた。
「すごいね。八つ墓村みたいだね」
僕の実家の状況を聞いて、最初に出てきた言葉がそれで笑ってしまった。麗子は、なにも気にしていないように見えたし、僕の実家が富豪とわかっても態度を変えなかった。この時くらいから、結婚を意識していたかもしれない。ただ、我が田島家には、ちょっと人には言えないおかしな伝統があった。それが言えないまま、麗子との交際は続いた。
「倉とかあるの? 古い書物とかありそうだね」
麗子は、かなり興味を持っている。もともとそういった物に興味があり、神社仏閣巡りなんかも好きなので、好奇心を強く刺激されているようだ。僕は、たくさんあると答えた。書物や刀剣、兜に美術品、大量にあると……。
「いつか見たいな。見せてね」
無邪気に笑う彼女を見て、僕も心からの笑顔を見せた。でも、この時、麗子はボクと結婚する未来をイメージしながらそう言ったそうだ。僕が心惹かれたように、麗子も僕のことを好きになってくれていた……。
「すごい……こんなに変化するんだね。これ、痛くないの?」
麗子との初めての時が来た。童貞だった僕と、処女だった彼女。僕の勃起した物を見て、興味津々の顔を見せた。麗子は、わかっていたがオタク的な気質のある女性だ。初めて結ばれる良い雰囲気よりも、好奇心が勝ってしまう……そんなところがある。
もちろん、痛くないと答えると、
「触っても良い?」
と、恥ずかしそうと言うよりは、好奇心いっぱいの顔で聞いてきた。
「固いね、こんなにカチカチになるんだ。女の乳首よりも、固くしこるんだね」
麗子は、すっかりと男性器に興味を持ってしまった。初めて結ばれる記念日なのに、ムードのような物は消えている。でも、そんな好奇心の塊みたいな麗子のことを、もっと好きになった。
「……自分でするときって、どうやるの?」
麗子が、さらに好奇心に任せて会話を続けていく。僕は、さすがにムードがなさ過ぎるなと思いながらも、麗子らしいと思っていた。昔から、身の回りの人間には距離を置かれてた。田島家の跡取り息子と言うこともあり、大人達はやたらと僕の機嫌を取るような言動に終始していたし、そんな大人の姿を見て、同級生や年の近い子供達は距離を置いてきた。
友人や恋人、そんなものとは無縁の子供時代だった。高校は集落からかなり離れた場所だったが、同じ集落から通う生徒もいたので、結局同じような日々になってしまった。長野を遠く離れて東京に来て、やっとできた恋人……ムードのない初体験になっていたが、それでも幸せを感じていた。
僕は、ゆっくりと自分の物をしごき始めた。いつもしているようにしごき始めた。裸の麗子……思っていた以上に胸が大きく、太ももやお腹の辺りもムチッとしている。着痩せするタイプだったんだなと思いながら、そのセクシーな身体にずっと興奮している。
僕は、麗子の薄いピンク色の乳首を凝視しながらオナニーを続ける。初体験が始まると思っていたのに、どうしてオナニーをしているのだろう? と、疑問は感じる。でも、麗子に見られながらオナニーをするというのも、不思議な感覚で興奮してしまう。
「そ、そんなに激しくしごくの? 痛くない?」
麗子は、驚いた顔を見せる。でも、まだスパートをかけるタイミングではないので、そこまで激しいしごき方ではないと思う。僕は、痛くないし気持ちいいと答えた。
「そうなんだ……代わってもいい?」
麗子は、やっぱり目を好奇心で輝かせている。僕は、黙ってうなずいて手を離した。すぐに麗子の手が僕のものをしごき始める。強烈な快感に、思わずうめいてしまった。人にしごかれるというのがこんなにも気持ちいいなんて、想像もしたことがなかった。
「もっと強い方が良い? この皮って、どうしたら良いの?」
麗子は、オナニーの詳しいやり方を知りたいみたいだ。すぐに、皮を使ってカリ首をしごくのが気持ちいいと伝えた。
「直接だと、痛いの?」
そんなことを聞きながらしごき続ける彼女。そうだと答えると、
「クリトリスと同じなんだね。濡れてたら、直接の方が気持ちいいのかな?」
と、さらに好奇心を見せてくる。試したことがないので、わからないと答えると、
「試してみても良い?」
と、言い始めた。すぐにうなずくと、包皮を剥き始める彼女。剥き出しになると、少し恥ずかしさを感じてしまう。
「ちょっと拡がったね。ここ、気持ちいいの?」
指で剥き出しのカリ首を触ってくる彼女。気持ちいいが、くすぐったさと軽い痛みを感じる。
「敏感なんだね。じゃあ、ちょっと濡らすね」
そう言って、カリ首を舐め始める彼女。あまりの快感に、うめき声をあげてしまった。初めて経験する快感……フェラチオのイメージは、あくまで勃起させるための繋ぎ的なものだった。気持ちいいだろうなとは思っていたが、手の方が気持ちいいはずだと思っていた。
「固い……もっと固くなったよ」
麗子が、目を輝かせながら言う。そして、カリ首が唾液で濡れると、指で刺激してきた。舌よりも固いので、少し痛みを感じる。でも、麗子はすぐにコツを掴んだのか、指でこするような動きをしてくる。唾液が潤滑油代わりになり、一気に射精感が高まるくらいに気持ちいい。
「気持ちいい? 痛い?」
麗子は、目を輝かせながらしごき続ける。その黒縁のレトロな雰囲気の眼鏡越しに見つめられると、ドキドキしてしまう。そして、麗子もあきらかに興奮した雰囲気になってきている。気持ちいいことと、射精しそうな感覚が高まってきたことを告げると、
「良いよ、出して。出すところ見せて」
と、すっかりとセックスのことが頭から消えてようなことを言う。麗子も処女なのに、セックスのことよりも僕の男性器のことに意識が集中しているようだ。
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