「んおぉおおぉっ」
雪恵は、言葉にならないうめき声を上げている。身体はすっかりと硬直し、脚はピンと爪先まで伸ばされている。こんなに激しくオルガズムに達したところを、真吾は初めて見た。
──なんだこれ……これが本当にイッた姿なのか?
真吾は、思わず手を止めた。ディルドは雪恵の膣に突き刺さったまま、抜ける気配もない。膣全体が収縮するようになり、ディルドをガッチリとくわえ込んでいるようだ。
「ご、ごめんなさい……変なこと言っちゃった」
雪恵は、ディルドの動きが止まり、ハッとしたような顔で言う。久しぶりの感覚に、我を忘れかけていたようだ。
「……元彼とは、いつもこんな感じだったの?」
真吾は、嫉妬したような顔で聞く。
「う、うん。ごめんなさい」
雪恵は、罪悪感を感じているような顔だ。
「やっぱり、大きいと気持ちいい?」
真吾が敗北感を感じながら聞くと、
「うん。気持ち良かった。圧迫感が凄くて、頭真っ白になっちゃった……」
と、雪恵は申し訳なさそうだ。そして彼女は、言葉が出てこない真吾に、
「怒ってる?」
と、心配そうに質問した。
「怒ってない……でも、すごく気になってる。そんなに気持ち良かったの? 元彼のは、そのオモチャよりも大きかった?」
真吾は、嫉妬にまみれた顔だ。元彼の事が気になって仕方ないようだ。
「こんなには大きくなかったよ。入れてみたらわかった」
雪恵は、きっぱりと答えた。アダルトショップでこのディルドを握ったときから、元彼のものよりも大きいのはなんとなくわかっていた。でも、そこまで自信があったわけではない。実際に挿入してみて、元彼のものよりも大きいのがはっきりとわかった。
「じゃあ、元彼とするときよりも気持ち良かった?」
真吾は、更に質問を重ねる。かなりムキになっているし、嫉妬や敗北感を感じているようだ。
「そんな事ないよ。気持ちよさは大きかったかもしれないけど、感じるかどうかってそれだけじゃないと思うし……オモチャじゃ、体温とか出されてるって感じがしないから」
雪恵は、そう答えてからしまったという顔になった。
「出されたって、中に出されてたの?」
真吾が唖然とした顔で聞く。
「……うん。でも、安全な日だけだよ」
「それって、そのために安全日かどうかっていつも記録してたってこと?」
真吾は、嫉妬心を隠そうともしていない。
「……うん。そうだよ。中に出してもらうために、基礎体温測って記録つけてた」
雪恵がそう答えると、真吾は嫉妬に任せて彼女を押し倒し、そのまま雪恵に挿入した。
「あぁっ、真吾……ごめんなさい」
泣いているような声で謝る雪恵。真吾は、無言で腰を動かし続ける。激しい嫉妬心に駆られながら、勢いよく腰を動かしている。
「そんなに気持ちいいの? 大きいと、そんなに違う?」
真吾は、腰を振りながら聞く。でも、声が弱々しくなっている。自信を喪失しているのがわかる。
「ごめんなさい。気持ち良かった。奥までいっぱいいっぱいになるのが気持ち良かったのっ」
雪恵は、うわずった声で言う。いつになく激しく真吾に攻められて、いつも以上の快感を感じている。真吾はまだ挿入して1分も経っていないのに限界が訪れ、慌ててペニスを引き抜いて雪恵のお腹に精液を放った……。
「うぅっ、ご、ごめん、もう出ちゃった……」
真吾は、あまりの早さに自分自身動揺しながら謝った。
「良いよ、気持ち良かった。真吾、愛してる。元彼よりも、ずっとずっと愛してる」
雪恵は、心の底からの言葉を口にしている。
「ありがとう。僕も、愛してるよ」
──本当にそうなんだろうか? こんなに早漏で満足させられないのに、元彼よりも愛してくれてるんだろうか?
真吾は、雪恵を抱きしめながらも不安を感じている。雪恵は、そんな真吾の気持ちも知らず、真吾に身体を預けるように抱きつきながら幸せな気持ちになっていた。
そして、帰り支度を始めた二人。ラブホテルでの時間は、二人にとって刺激的なものになったようだ。雪恵は、甘えたように彼の手を握って歩いている。幸せそうな顔だ。真吾も嬉しそうな顔になっているが、心の中ではどうしても元彼の事を考えてしまっている……。
「楽しかったね。たまにはこういうのも良いね。昔に戻ったみたいだったよ」
雪恵は、家に戻るとそんな感想を口にした。
「そうだね。たまには刺激があって良いね。また行こうよ」
「行くって、どっちに? ラブホテル? それとも、あのお店?」
雪恵は、おどけたように言う。真吾は、その挑発的な言葉にまた強い嫉妬心を募らせる。そして、彼女を抱きしめて激しくキスをした。雪恵は、こうなる事がわかっていたように舌を絡めていく。嬉しそうで、幸せそうな顔になっている。
女性としては、こんな風に嫉妬されたり執着される事がとても嬉しいようだ。
ソファに雪恵を押し倒しながら、荒々しく衣服を脱がせていく真吾。雪恵は、少し恥ずかしそうな顔になっているが、抵抗はしていない。あっという間に下着姿になった。
豊かな胸は、ブラジャーに締め付けられて谷間が強調されている。スリムな体型のわりに、大きな胸。真吾は興奮しながら、ブラジャーを外した。抜けるように白い肌、やわかそうな乳房。28歳と、もうすぐ30歳が見えてくる年齢のわりに、ツンと上を向いたように張りがある。
真吾は美しい裸体を見ながら、元彼が雪恵の身体を好きにしていた事を想像している。激しい嫉妬に駆られるように、彼女のショーツも脱がせた。
「恥ずかしいよ……」
雪恵は、顔が真っ赤になっている。真吾は、雪恵の秘部を見て言葉を失った。膣口から溢れ出した蜜が、ショーツに大きなシミを作っている。そればかりか、溢れすぎて内股やアナルの方まで濡れて光っているような状態だ。
──こんなの初めて見た。
真吾は、唖然としている。そしてすぐに、
「元彼の事、思い出してたの?」
と聞いた。嫉妬と敗北感にまみれた顔で、泣きそうな顔にも見える。雪恵は、申し訳なさそうにうなずいた。真吾は、激しく興奮しながら服を脱ぎ、すぐに雪恵のしたたるほど濡れた膣にいきり立ったものをねじ込んだ。
「うぅっ、真吾、ごめんなさい」
雪恵は謝りながらも、快感にとろけたような顔になっている。真吾が何度も求めてくる事が嬉しく、そしていつになく激しいやり方に興奮しているようだ。
「そんなに気持ち良かったのか! 元彼とのセックス、忘れられないのか!」
真吾は、つい言葉が荒くなってしまう。嫉妬でおかしくなってしまっているようだ。
「ごめんなさいっ! 気持ち良かったの。忘れられなかった!」
雪恵は、強い罪悪感を感じながらも叫ぶ。そんな言葉を叫ぶ事で、雪恵の快感も増している。真吾は、その言葉にショックを受けながらも激しく腰を動かし続けた。ホテルで2度も射精したあとなので、さすがにまだ射精しそうにない。
雪恵は、罪悪感を感じながらも快感が強くなっている。そして、嬉しそうだ。
「元彼に中に出されて嬉しかったのか!」
真吾は、どうしても口調が荒くなってしまう。いつもの温和な彼からすると、考えられないくらいに強い口調だ。
「嬉しかった……愛されてるって思えた。中で彼のがドクドクすると、幸せだったっ」
雪恵は、声がうわずっている。真吾への罪悪感は感じながらも、どうしても元彼とのセックスを思い出してしまう……。真吾は、狂ったように腰を振る。元彼と雪恵のセックスをイメージしながら、必死にペニスを奥まで押し込もうとしている。
「奥まで入れられると、そんなに気持ちいいのか!」
真吾は、興奮と嫉妬で自分でも何を言っているのかわからなくなってきている。
「気持ちいい……奥まで入れてもらうと、本当に気持ちいいのっ」
雪恵は、快感にとろけた顔で叫ぶ。
「僕のは、どこまで届いてるの?」
真吾は、急に弱気な声になった。そして、声が弱気になったのにあわせるように、腰の動きも弱くなる。雪恵は、物足りなさを感じながら、
「彼の……半分くらいまでだよ。彼のは、たぶんここまで来てたと思う」
雪恵も、少し冷静になったような口調で、自分のヘソの辺りを触った。真吾は、その言葉に怯んだ顔になる。
「そんな奥まで……さっきのオモチャは?」
真吾は、動きが止まってしまった。劣等感や敗北感を感じてしまい、萎えてしまったようだ。
「もう少し奥まで……ごめんなさい。真吾、代わるね。上になる」
雪恵は申し訳なさそうに言うと、真吾と体勢を入れ替えて騎乗位になった。真吾は、雪恵が上になった事に驚いている。今までにない体位だ。前回、対面座位を試して屈辱を感じてしまった。あっけなく抜けてしまい、自らのペニスの短さを思い知らされた。
雪恵は悲しそうな顔で真吾を見つめながら、腰をゆっくりと動かし始めた。真吾は、抜けてしまわないか心配になりながらも雪恵を見ている。
──元彼とは、こんな風にしてたのかな? 上になったりしてたのかな?
真吾は、雪恵の動きを見つめながら考えていた。雪恵は、腰を押しつけるように動かしている。上下にピストン運動をするのではなく、前後に揺らすような動きだ。真吾は、初めて経験する動きに強い快感を感じている。摩擦が強い感じで、あっという間に射精感が強くなっていくようだ。
「気持ちいい? 真吾、愛してる。もっと気持ち良くなって」
雪恵は、そんな言葉をかけながら指先で彼の乳首を刺激し始めた。快感が倍増するようになり、真吾はうめいた。雪恵の腰の動きも指の動きも、あまりにも滑らかだ。
いつもは雪恵が責める事はほとんどない。今の雪恵は、いつになく積極的で淫らだ。
──こんな動きができるんだ……。
雪恵の腰の動きに、真吾はショックを受けている。あまりにも気持ち良く、あまりにも滑らかだ。今までどうしてこのやり方をしなかったのか、疑念は大きくなる。
「雪恵は気持ちいいの? このやり方、どうしていつもしなかったの?」
真吾は、思った事をそのまま口に出している。もう、聞いて良い事なのか悪い事なのかの判断も曖昧になっている。
「気持ちいい……Gスポットにこすれて気持ちいいの。でも、奥まで届かないから……もっとって思っちゃう。だから、今までしなかった……奥まで欲しくなっちゃうから……」
雪恵は、苦しそうな顔で告白を続ける。快感は感じているが、どうしても元彼とのセックスと比べてしまう……そんな心境だ。
「……見せて欲しい。このやり方で雪恵が狂うところが見たい」
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