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アブノーマルなプレイもしていた彼女が、巨根にしつけられていた


他の人みたいに、なんつーか心臓を絞られるような話じゃなくて、もう今となっては青春の甘酸っぱい1ページなんだけど……。
一応「さえた」話です。前半、逆っぽいかもしれんけど。

高校3年の、たしか秋口だったと。まだ暑かったし。
年号はまだ昭和。

高1の時に童貞と処女で付き合い始めたIっていう同い年の彼女と、なんか喧嘩が多くなっていた時期だった。

受験のストレスだったのか倦怠期だったのか。
校舎の屋上とか生徒会室でもヤッてたし、露出だの相互飲尿だのとエスカレートしてたからまぁ新鮮味に欠けてたんだろうなぁと思う。

高校時代の俺は、何故か
「女性は全て口説かなければ失礼にあたる」と思い込んで、学校中に歯の浮くような台詞を振りまいていた馬鹿高校生。
ただIと付き合ってることは知れ渡っていたので、他の娘はタマに映画やライブに付き合ってくれたり、バレンタインにチョコを多めにくれたりする程度までで相変わらずIしか「知らない」状態だった。

で、ある日の土曜日。
なんでだか一人で学校から駅に向かっていたら、後輩に呼び止められた。

生徒会長なんかやってる2年生のY。
結構な美人の部類だったのでモテてたが、確か1年生のKって奴と付き合ってた筈。
正直こんな才色兼備の年上の彼女がいるなんて、なんて羨ましいんだろうと思っていた。

「Oさん、今日付き合ってくれません?」
「あー、朝までなら」
「いやいやいや、夕方までで充分……。映画おごって欲しいかなって」
「……は? そりゃ喜んで。……で、なんで?」
「なんでって……先週誘ってくれたじゃないですか。『xxxx』観に行こうって」

何の映画だったかは覚えてない。泣かせタイプの洋画だったとしか。

「ちょっと観たいなって思ったんだけど、女子高生ひとりで『xxxx』って、ちょっとアレじゃないですか?」
「Kはいいの?」
「……ああいうの苦手みたいで」

繁華街(wまで出て、時間調整でロッテリア寄ってから映画鑑賞。
いやもうYの号泣ぷりったら。
ロッテリアでコンタクト外して眼鏡に変えてたので、最初から泣く気で来たらしい。

あそこまで泣かれると逆にムードもなにも……って感じ。

それでもせっかくだから、夕食とかもおごってみた。。
アルコールも入ったので、調子にのって公園をブラついてみたり。

「なんか……。醜態さらしちゃって恥ずかしい。泣くとは思ってたんだけど……」
「いや、貴重なものを観させて頂きました。なかなか泣き顔ってのは見られないもんだし」
「やだ、言いふらさないでくださいよ」
「ベッドでもあんな風に泣くのかねえ。聞いてみたいねえ」

普段のノリで言ったつもりだったが、いつもと反応が違った。

「……試してみます?」

こういうパターンは正直想定していなかったので、明らかに動揺が表に出ていたと思う。
咄嗟に切り返せずにいると、Yは俺の腕に自分の両腕を絡めてきた。

「朝までは空いてるって言いましたよね」
「え、あ、いや、確かに、そりゃ」
「ダメなんですか?」
「ええと……ホテル代まで準備してなかったつーか」
「映画と御飯ご馳走になったから、払います。
じゃ、ちょっと家に電話してきますね」

当然携帯電話なんか持ってません。
電話ボックスに走るYの姿を見ながら、呆然、と。

躊躇なくYに連れて行かれたラブホで、部屋も手馴れた感じで選んでた。

Yは先にシャワーを浴びて、俺は後から一人でバスルームに入った。
下半身は既に臨戦態勢。
IやKに対する罪悪感は……多分あったと思うが、童貞喪失後2年以上一人しか知らない18歳男子、期待の方が大きい。

念入りに洗ってからバスローブを羽織って出ると、もう照明を少し落としてあって、Yもバスローブを着てベッドに腰掛けて煙草を吸っていた。
(当時の高校生喫煙率は今よりずっと高かったのです)

「吸います?」
「いや……他のものが吸いたいな」
「……やらしい……」
Yは煙草をもみ消すとベッドに潜り込んだ。
「電気消してくださいね」
「えー、そんなもったいない」
「ダメ。布団剥がすのも禁止です」

素直に照明を消して、隣に潜り込んだ。
ベッドにくっついている操作パネルの薄明かりだけで、顔もよく見えない。

初めて味わうI以外の唇。そんなに変わらなかったが、舌を入れると「ああ、口の中って結構形が違うんだなあ」と思った。

掛け布団を被ったまま、モゾモゾとバスローブを脱がしていく。
少し太めで全体に張りがあって柔らかいIに比べ、スレンダーなYの体は骨と脂肪のメリハリがあって新鮮この上ない。
一応年上ぶろうとして、じっくり指と舌で責めると、聞きなれた声とは違う喘ぎが更に興奮を誘う。

布団の中で、手探り舌探りで肝心な処に辿り着く頃には、もうすっかりシーツにまで何かが染み込んでいた。

舌を這わせると、ぬるん、と慣れない感触。
ああ、これが小陰唇って奴かと感動したりした。
Iはどうやらそこがあまり発達していなくて、いわゆる「ビラビラ」てのがどうもピンと来ていなかったんだが、Yのソレは立派に拡がっていて、軽く吸い込んだり引っ張ったり、真っ暗で見えない分、存分に楽しませて貰う。
(無修正画像ってモンに縁がなかったんで、真剣に驚いたんだ)

「ねぇ、もう……、イッちゃいそう……。……来て」

「いいよ、イッて。もうちょっと味わいたい」
布団の中から余裕のありそうな返事をしてみるが、実はちょっと焦っていた。シャワーの時にあれほど張り切っていたモノが、すっかりおとなしくなっていたから。……緊張してたんだろうなぁ。
こっそり自分の手で刺激したりしてみるが、どうにも芯が通らない感じ。

Iと違ってちゃんと顔を出しているらしいクリトリスを弾く速度を上げると

「あ、ダメ。い、いぃぃぃぃぃ……っくぅ……!」

俺の頭が、思いっきり太ももで挟みつけられてガクガクと揺すられた。
数秒間そのまま固まってから、かくん、と放される。

そんな痴態を目の当たりにしても(見えないけど)俺の準備はまだ。

そのまま、また舌の動きをソフトにしてゆっくり舐めながら、今度は指を入れてみる。ここでも感触の違いを実感しながら、もう1回イッてもらった。
掛け布団はもう脇に除けられていて、まだ小振りな乳房が上下するのがうっすらと見て取れた。

「お願い、ガマンできないです。はやくっ。来てっ!」
「うぅん……。でもKに怒られるしなぁ……」
今思うとどういうつもりでこんな台詞を吐いたのか謎だが、なんとか時間稼ぎをしようとしていたんだろうと思う。

「いいの、構わないんです。欲しいの。ガマンできないの」
暗闇に目が慣れてきていて、Yの表情が判別できた。
普段学校で見る凛とした雰囲気はどこへいったやら、乱れた髪と、……口の周りがだいぶ濡れているように見えた。
あの優等生がこんなに乱れるなんて。

流石に、硬くなって来た。挿入したままの指を動かしながらずりあがって、耳元に口を寄せる。
「Yさんがこんなにいやらしいとは知らなかった……」
「意地悪しないで……。おちんちん突っ込んで……」
「……興奮するよ。もっと言って」

「欲しいの。Oさんのおちんちん欲しいんです。Kくんのより太くてカサの張ったおちんちんで、後ろから突きながら、いつもみたいにお尻叩いてほしいの……っ」

息を切らせて、涎を啜りながら空ろな目で素晴らしい口上を……
…………え?

えーと、確かに俺のはどうも、よく言えばカリ高というか、人より「張ってる」らしいという自覚はあった。
長さは人並み(以下)らしいということも含めて。
と、最近はIとバックでヤる時には尻を叩くのが好きなのも事実。

……なんでYが俺の形状や性癖を知ってるんだろう。

が、ここで我に返って問い詰めるほど無粋じゃない……というか、実際それどころではない気分であって、とりあえずコトを進める方を選んだ。

「じゃあ、お尻上げて」
Yは、流石にいきなり後ろからとは思わなかったのか、ちょっと躊躇したが、素直に四つん這いになったばかりか、両手で自分の尻を掴み広げた。
「はや……く……ぅ」

枕元のコンドームを取って移動しながら装着。
自慢じゃないが、俺は若い頃から最大限の時でも水平よりちょっと上を向くくらいなので、手を添えなくても狙いを定められる。
Yの後ろに膝立ちになって、軽く手で入り口の位置を確かめてから両手で腰を掴んで、ゆっくりと押し付ける。
押し返される感じがちょっと続いてから、ずぷっ、と頭が入った。
「はぅ……!」
そのままの位置でヒクヒクさせてみると、それにあわせてYの肩が震える。
「スゴい……押し広げられてるよぉ……」
確かに、締め付けがキツい。
Iよりも豊かな陰毛や発達した小陰唇とか淫核のイメージから、勝手にもっと緩やかな感触を想像していたから尚更。

ゆっくりと半分まで入れてから、またゆっくりと亀頭冠あたりまで引き出す。
「ぅあぁ……だめぇ……なんかカキだされる……ぅ」

数回それを繰り返して、中までたっぷりと溢れているのが確認できたので、今度は一気に奥まで突き込んだ。

「あくぁっ!」
Yの両手は、今度は枕をかき抱いていた。顔を埋めて、声を抑えているようだ。
少しずつストロークを早くしてやると、くぐもった声が激しく大きくなる。
「あ゛、あ゛ぁぁぁぁ、すごい、きもちい、いいぃ……」
あまりにYの反応が激しいのと、自分は体を起こしているせいもあるんだろう、多少気持ちに余裕が出てきて、緩急をつけたり角度を変えてみたりしながら聞いてみた。
「で、なに? お尻叩いて欲しいの?」
「らめ、らめらめらめ、いま、されたら、おかしく、なっちゃぅうぅ」
「いいよ、なって」

ぱしん!

軽く、平手で叩いてみた。

「はぅっ!」
Yが枕から顔を上げて叫んだ。
少し丸まり気味だった背中が反って、挿入が深くなった。
続けて、何回か叩いた。
「あ、あ、あ、いやぁ、おしりたたかれて、イキそうになってる……やだあ!」

また背中を丸めて硬直しようとしてるので、唐突に動きを止めて両手でお尻を撫でてやった。
「え? なんで? もう、すぐ、だった、のに……ぃ」
「俺もイキそうだったから……顔見ながらしたい」
抜けないように気をつけながら、Yの体を仰向けにする。
「やだ……はずかしい……」
顔を覆った両手を引き剥がして、ベッドに押さえつけて抽迭を再開しながら、覆いかぶさって耳元に。

「……なんで俺のチンポのこととか、知ってるの?」

「え……? なぁに? なにが?」
しらばっくれている感じではない。どうやら思考力が低下しているようだ。
「Kのより太いとかさ、い・つ・も・の・よ・う・にお尻叩いて、とかさ」
「わかんないよ、なに? Kくんのより太いよぅ。いっぱいなの、いっぱい」
……目を逸らされた。何かに気付いたようだが、今度はシラを切る雰囲気が。
「すごいの、もう、おかしくなるの、こわしてもいいから、おねがいぃ」
下から腰を突き上げてくる。
ヤバい。うつ伏せだと急にイキやすくなる。体を起こして、動きを激しくした。
「あ、ああ、ああああっ! っく、っちゃう……!」

……また寸前で止めてみた。根本まで突きこんで、圧迫感で射精を抑える。
「いや、意地悪しないで、イキたいの、お願い、イカせてよぉ」
「なんで知ってるのか教えてくれたら、続けてあげるけど……」
Iよりも大きめの乳首を、強めに吸った。
「はわっ!」

これが失敗だった。
膣内がいきなりヒクついて、耐えられない処まで持っていかれた。

仕方ないので、乳首を吸いながら力いっぱい最大ストロークで動いた。

「あああああ!! こわれちゃう、こわれる、……こわして……ぇ!!」

もう出始めているのが判った。構わずに動き続けた。

「イく! イくの! もう、イクイクイク、イッッッッッッッくぅぅぅ!」

声に合わせて奥まで押し込んで、残りを一気に放出した。
絞り込むような動きに、意識まで吸い出されるような気がした。

お互いが比較的正気に戻ったのは、持ち込んだペットボトルのお茶を空けた頃だった。

「うーわぁ……、こんなになるとは思わなかったぁ……」
また掛け布団に包まったYが、呆れたように天井を見上げて言った。
かすれ気味の声が色っぽかった。

俺は黙ったまま、彼女を見ていた。Yは気まずそうに苦笑いすると、裸のまま仰向けになっている俺の股間に顔を寄せた。

「すごい……。おとなしい時でもこんななんですね……」
30%充填程度まで収まったソレを指でつつく。そのまま、くびれをなぞり始めた。
「ほんとにきのこみたい……。松茸っていうより椎茸って……」
「よく言われるよ。……一人だけだけどな」
「……Oさん」
Yは表情からも声からも笑みを消して俺の目をじっと見た。
「I先輩と……これからもずっと付き合いますか? ……卒業しても」

「……どうかな。最近すれ違ったり喧嘩したりばっかりだしなぁ。Yが俺に乗り換えたいってんなら考えるけど」
「茶化さないでください。……さっきのこと、聞きたいですか?あたしが……『なんで知ってるのか』」

……想像はついていた。
学年も違うし、IとYにはあまり接点はない。
少なくとも下ネタで盛り上がる仲ではない筈だった。
ただ……。

Yは、俺の返事を待つ気はないらしく、ベッドから降りて自分のかばんを漁り出した。
「あんまり……あたしの口から言いたくないので……ごめんなさい」
ヘッドホンステレオを取り出すと、インナーフォンを耳につけて巻き戻しか早送りのボタンをしばらく押したり離したりしていた。

(カセットテープですよ、もちろん。MDってなんですか?)

『うわ。出したばっかりなのに、まだこんなに……』
『だって、俺だけイッちゃったし、このまま終われないすよ』
『そんなの別にいいけど……。でも、若いねぇ』

想像はついていた……とはいえ、こんな生々しいモノが出てくるとは覚悟してなかった。
俺はうつ伏せになって、Yから受け取ったヘッドホンステレオに集中していた。

間違いなく、Iの声だ。男の方は、そんなに何度も聞いたわけではないが、かすかに記憶しているKの声と違いはなさそうだった。

Kは、Iの部活の後輩だった。

『若いって……どこのマダムですか。つか、誰と比べてるんすか』
『……やめてよ』
『Oさんは連発しないタイプなんですか?』
『怒るよ』
『だって気になるじゃないですか』
『Oは……あたしがぐったりするまで続けてから終わるから、よくわかんないかな。……対抗してみる……?』

Iの悪戯っぽい笑みが声から感じ取れる。

『あたしのがよくないからかもしれないけどねー。へへへ』
『それじゃ、さっさとイカされた俺の立場がないじゃん』

どうやら既に一戦終えた後らしい。

インナーフォンを外し、停止ボタンを押した。

「何だよ、これ。いや、何っていうか、どうして……」
「Kくんが、持ってたんです」

また掛け布団で全身をくるんでベッドの縁に座って、視線を床に落としたままYが口を開いた。

「最近、なんか変だって思ってて、い、いけないって思ったんですけど、彼がいないときにカバン開けちゃって、別に怪しいものはなかったんだけど、ウォークマンがあって、何聞いてるんだろうと思って、聞いちゃって、それで……、なんか訳わかんなくなっちゃって」

映画館から出て間もないときの声と同じだった。

「……いつ……?」
「……一週間前」
「それからKとは……?」
「話して、ません。もともと家には電話しないでって、言ってあるし、学校でも避けてる、から……テープ抜き取ったのには、気付いてると、思うけど」

顔を上げて、怯えたような目で俺を見る。
涙はこぼれていなかった。

「それで……俺と……」
「……ごめんなさい……。先、帰ります。それは、置いていきます」

立ち上がろうとするのを、思わず腕を掴んで引き止めた。

「朝までって、言ってなかった?」
俺の声には、怒気が含まれていたと思う。
「まださっきの答えは聞けてない。帰さない」
「……わかりました。……ちゃんと責任とります」
……恐らくは彼女に責任はないんだが、やり場がなかったんだろうな。

「聞き終わるまで、います。聞き終わって、許せないと思ったら……あたしのこと、好きなように犯してくれても、……殺してくれても……」
俺は、聞こえないふりをして再生ボタンを押した。

『センパイのは、なんつーか、絡み付いてくる感じがするんだよね。吸い込まれる感じで、もう全然ガマン出来なかった』
『恥ずかし……。比べてるんじゃないでしょうね』

明るい会話に、内蔵を鷲掴みにされた気がした。

『そりゃしょーがないでしょ。俺、センパイで二人目だし。こんなに違うんだなって。毛も薄いし、子供みたいな形してるって思ったのに、入れたらもう……』
『もう帰る……。あ、やだ。つままないでよ』

声に喘ぎが混じっていた。
Iは、乳首をいじられるとスイッチが入る。
恐らくまだ不完全燃焼の状態でそんなことをされたら、帰るわけがないと思えた。

『口でしてくれます? 第2ラウンド頑張るから』
『イッっちゃても知らないからね……』

『やだ……まだ大きくなるの……』
かすかに、ぴちゃぴちゃと水音がする。
『Oセンパイのはどうなの?』
ちゅぷ……じゅぽ……。
『ねえ、教えてよ。形とかやっぱり違います?』
『……うん……。こんなに……長くないし……こんなに、上向いてない……』
『へ……ぇ。それから?』
『もぅ……わかんないよ……。比べられるの、嬉しいの……?』
『んー……どうかなあ。内容次第だけど』
『色は……あっちの方が濃い、かも。毛は……同じくらい……』
『ふぅ、ん……。じゃあ太さは負けてるか……』
『どう……かな。長いから細く見えるのかも……。あ、でも……うん。そうかも……。あと、なんていうの、ココがね、広がってて、傘みたいなの。Kくんのはすらっとしてて、しゃぶりやすいよ……』
『Oセンパイのはぶっとくてカリ高かぁ。そんなのでいつもイカされてんだ』

鼓動が早くなっていた。息苦しい。寒い。
なのに、股間はいきり立っていた。
なにかをごまかすような気持ちで、Yの手をとって引っ張った。
仰向けになって、ソレを握らせる。
Yの喉が動いたように見えた。
手を離しても、Yの指は離れなかった。
ゆっくりと上下した。
そう間を置かずに、顔をそこに近づけてきた。

『だから……さっき入ってこられたとき、びっくりしたの。
角度も違うし、当たり方も違うし……それに……すごい奥まで……』
咥えたままで離しているらしく、サ行やタ行の発音ができていない。
俺が見たことがない、Kの長く立派に反り返ったモノを咥え込んで、しゃぶりあげるIの横顔が明確に想像できた。
振り払うように、自分の股間に顔を埋めるYを見つめた。

テープから聞こえる衣擦れとかすかな水音が、段々と激しく早くなる。
目に映るYの動きは緩やかで、舌を絡めながらゆっくりと奥まで飲み込んでいる。
ただでさえ混乱している感覚が、破綻しかけていた。

『だ、だめっす。そんなにしたら、また、』
『んぁ、いいよ、出して。この際だから、味も比べてみる……』
『いや、だって、次は俺が、あ、あ、ああ、すみません、もう……!』
『んん゛っ、んんんん、ん、んーっ』
一瞬、自分が達したように錯覚した。Yは一定のリズムで頭を上下させているが、射精に導くような動きではない。

『ん……、ぷは。……なんか、すごい苦いよ……』
『え……? 飲んだんですか? え、うそ、悪いすよ』
『へ? え? 普通、……飲まない、の……?』
『普通……は知らないすけど……。飲んでもらったことなかったんで……』
『……もしかして騙されたかなぁ、あたし』

確かに、そう教えたのは俺だ。
こんな状況は想定していなかった。
Iの食道に、胃に、Kの精液が染み渡るのを想像して、胸焼けに似た不快感を感じた。

『どうする? ……第3ラウンドできるの?』
『……その前に、俺も味わわせて貰えますか?』

かさかさとしたシーツの音が大きく響いた。

『きゃ……! やだ、いいよ、汚れてるし』
『それはお互い様。……じゃ、いただきますと』
『きゃふ、そんな、いきなり……』

『あ、なんかだめ、すぐイッちゃいそぅ。そんな激しくしちゃ、ああっ』
さっきとは違って、今度は水音が激しくはっきり聞き取れる。
わざと音を立てているんだろう。時折すするような音が響く。
『あ、そんな奥かきまわしちゃ、あ、ああ、そこ、そこひっかくのいい、いいの。すごい、すごい、もうイキそう、あ、あああっ、あああああああああああああああああああぁっぁぁぁぁっっっ!』

長く、細い絶叫。聞きなれたIのイキ声。

『はぁ、は、ぁぁ、ごめん、もう、イっちゃった……。すごかった……』

Kの顔はよく覚えている。だから細身だがまた幼さを感じるその顔がIのその部分に埋まる絵は、更に容易に想像できてしまった。
ずっと絞られていた心臓が、握りつぶされたようだった。

ここまで来て、やっと目が覚めた。

俺は、ついさっきの俺は、すっかり舞い上がってYに着いて来て、IとYの体を比較したりして堪能した挙句に、このテープを聴いている。

……Yは?
Kのカバンからこのテープを見つけて聴いてしまったときの彼女は?

Kがしゃぶられている音、イカされたときの声、Iの秘部をすする音。
事前の覚悟なしでこれを聴く気分は??

俺はあわててテープを止めて、体を起こした。

「ごめん……」
驚いて顔を上げたYにそう言って、手を握った。
「ごめん。どうかしてた。悪かった。ごめん。俺、なんてこと……」
Yは俺をしばらくじっと見つめた後、ちょっと困ったような顔をした。
「……殴られるのかと思いました。いきなり起きるから」
「そんなこと……。その……なんていったら。……俺……」

「……違うんです……」
Yはちょっと目を逸らしてから、今度はちょっと笑った。
「これ、聴いたときはもちろんショックだったけど、別に、その……なんですか、仕返しとかそんなつもりじゃないんですよ」

仕返し……。
自分を裏切ったKに。寝取ったIに。ちゃんとIを繋ぎとめていなかった俺に。
そして、自分も同じことをしてやると思ったとしたら、確かに俺は格好の……。
でも。

「そんなんじゃないんです。……すこしはあるかな。……あるよね、きっと。でも、違うんです。このテープも、Oさんに聞かせるつもりなんかなかったんですけど……あたしが口をすべらせたからいけないんだけど、なんか問い詰められそうだったし、Oさんも、誘われたらあたしなんかとしちゃう男なんだと思ったら、ちょっと意地悪な気になっちゃって……」
Yは落ち着いた口調で、ゆっくりと話す。
「だけど、テープ渡したらなんか、あたしなにやってんだろうって、莫迦みたいって、そしたらOさん怖い顔するし、よく考えたら当たり前だって思って、意地悪とかそういうレベルのことじゃないって気付いて、……さっきはほんとうに殺されてもしかたないやって思ったんです。だから……謝らないでください。ほんとに……ごめんなさい」
「いや、こっちこそ……謝られたらどうしていいか……」

背中を丸めて頭を下げるYの説明は、正直半分も理解はできてなかったけれど少なくとも彼女が謝る必要はない筈だった。
「俺は……どうすればいいんだろう。いや、ごめん。訊くことじゃ……ないよな……」

「……別に、どうして欲しいとか、ないです。あたしがこんなことしなかったら、Oさんは余計なこと知らなくてよかったんだし」
「余計なことじゃ……ないよ。知らなきゃよかったとは、そりゃ思わなくもないけど……それは……嫌、だしな。やっぱり」

「じゃあ……怒ってないなら……」
Yはいきなり、俺の、この状態で何故か萎えていないそれを握って
「これ、なんとかしません?」
と、重い空気を吹き飛ばすような笑顔をつくった。
「……! そんな気分じゃ……」
「なんかもういまさら、アレもコレもしかたないじゃないですか。来週からどうするかはともかく、このままの気分じゃ帰りたくないし、それに……テープの二人、バカみたいに楽しそうでムカつきません?」

それは、確かにそうだが。……でも……。
ついさっきのYの乱れっぷりを思い出す。それで彼女が何かを——少なくともこの雰囲気を一時的にでも忘れられるなら、とは思った。
この状況で自分の判断力を頼りにできないとも思った……気がする。
実はよく覚えていない。

Yは、ヘッドホンステレオをとって耳にあてていた。
「……どこまで聴きました? うわ、ここか。続き聴きながらします?」
「いや、それは……」
「残念。ここからまたスゴいのに」
Yの笑顔が、悲しく見えてしょうがない。

「もう、何回も聴いてるの?」
テープの流れを暗記しているような口ぶりに、思わず訊いてから、しまったと思った。
「実は、この1週間、毎晩聞いてます……」
「あ、そ、そうなんだ」
何言ってんだ、俺。

「最初はムカついて悲しくて頭来て死にたくなって、どうしようかと。何度も捨てようと思ったんですけど、ついつい聴いてたら、なんかもう開き直っちゃって。もういいや、みたいな……そしたら、今度はIさんの告白の方に興味が移りまして」
なにかが切り替わったように、Yの眼に怪しい光が宿っていた。

「健康な女子高生がこんなの毎日聞いてたら、落ち込んでばかりじゃいられないと思いません……?」
息がかかる距離に顔を近づけてくる。

「……妄想が過ぎておかしくなったのかもしれませんね、あたし。
毎晩、ものすごい想像してたんですよ。……今日、だいぶ叶ったけど」
ささやく様にいうと、唐突に唇を重ねながら押し倒された。
枕元にあるパネルを操作したらしく、また照明が落とされた。
「ん、んん」
Yの舌が俺の口の中に滑り込んできて、俺の舌を絡め取る。
大量の唾液を流し込んでから、Yは音を立てて唇を離した。

「さっきはすごく優しくしてくれましたけど、今度は好きにしてくれていいです。
『いつも』してるみたいに、あたしにもしてください」

お互い、全身を舐めまわして、全身を舐めまわされて、汗と粘液にまみれながら
絡み合った。俺はあまり言葉を発することもできず、混乱したままYを犯した。

Yの方は、普段からそうなのか、自分を高ぶらせるためなのか、様々なことを口走りながら何度も果てた。
俺には、それはやっぱり何かを吹っ切ろうとしているように思えた。

「いいっ、いいのぉ、……えぐられちゃう、内蔵ひっぱられるみたい……っ」
「こんなにすごいなんて、想像、してたより、ずっ……と……あぅぅぅ……!」

「テープ聴きながら、自分で、したの、いっぱい、いっぱい、何度もっっ」
「Kくんのおちんちん思い出して、したの……。KくんのおちんちんをイカせたIさんの、おまんこ想像して、したのっ。いやらしく動く、Iさんのおまんこが、Oさんのおちんちん咥え込むの想像して、何回もしたのっっっ、何回も自分でイッたのっっっ……!」
「Oさんのおちんちんのこと、しゃぶるのとかお尻から犯されるのとか、ずっと想像してたの、昼間も、授業中も、そんなことばっかり……!!」

Iはテープの中で、相当いろんなことを白状させられていたらしい。
それをいちいち思い浮かべながら、Yは自分を慰めていたというのだ。

「ごめん……ちょっと……休ませて……。酸欠で死んじゃう……」
何度目かの絶頂のあと、全身をヒクつかせながら音を上げた。
「こんなの『いつも』されたら、どうにかなっちゃうよ……ぅ」
「このくらいにしておく?」
「だって……Oさん、まだでしょ……。ちゃんとイッてくれなきゃダメ……です」
「でも……なぁ」
「あと……なにすればいいです……? 縛って吊るします? お尻でします?
『いつも』みたいに」
「ちょ、俺、それはやった覚えがないんですが」
「……バレたか。カマかけてみたのに」

気持ちが明らかに和らいでいるのを実感した。
思わず、Yを抱きしめていた。耳元で「ありがとう」といったつもりだったが、声がかすれて、震えて、届いたかどうかわからなかった。

Yに促されて正常位で抽迭を再開する。
密着して、舌を絡めてお互いの唾液を交換していたら、射精感がこみ上げてきた。
「ああ、イキそうだ。いい? もう出して」
「うん、もう、いつでも、イって……。あ、ま、待って、ちょっと待って」
予想していなかった返事に戸惑って、動きを止める。
俺の腰をしっかり抱え込んでいたYの脚が、ゆっくりと下りた。
「……わがまま言って、申し訳、ないん、ですけど……」
「な、なに?」
「お口に……お口に欲しいです。……だめですか……?」

激しくやりすぎて痛くさせてしまったんだろうか。
俺はうなずいて、そっと抜き去った。

「ええと……」
「そのまま、跨ってください。……起き上がれないから……」

コンドームを外してから、膝立ちでYの顔を跨ぐ。
「喉の奥まで入れてもらって、大丈夫ですから……全部出して」
両手が俺の尻に回されて、引き寄せられた。
Yの頭の上の方に手をついて、そのまま吸引される。
根本まで飲み込まれた。なにかに突き当たってそこに更に潜り込む感触があった。
「ん、んん」
苦しそうな声を出したので腰を引く。が、両手で引きとどめられて抜かせてくれない。
それから、ゆっくりと引き抜かれた。
「ぷふぁ……。やっぱりちょっと苦しい……けど、大丈夫。好きなように突いて」

俺のよりも長いKのモノで鍛えたのかと想像して、興奮した。
出来るだけ早くイこうと、射精感を持続させながら、最初はゆっくりと、少しずつ速度を上げてYの口中を犯した。

おそらく俺がいま届いているよりも奥まで突き込まれていたKのモノ。
それに上下の口を貫かれて喘いでいたIの痴態。
そんな光景も、いつの間にか興奮剤になっていた。
苦しそうに眼を閉じて、口を大きく広げながらそれでも舌を使い続けるYの顔を見ながら、1分とかからずに俺はそう残ってはいない筈の精液を開放した。
「んんんっ。んんっ」
喉奥ではむせるだろうと思って浅いところで発射する余裕はあった。
が、思ったより射精は長く続き、Yの唇から一筋こぼれるのが見えた。

10秒ばかりそのままの姿勢で動けない程の快感。
大きく息を吐いてから、バタン、と横に倒れる。

「多いですよ、ちょっと……。2回目は少ないかと思ったのに」
手の甲で唇を拭いながら、Yが笑った。
「確かに……あんまり苦くないかな……」

その日はそのまま、抱き合って眠ってしまった。
翌朝、起きたらチェックアウト30分前で、慌ててシャワーを浴びて、二人でまたロッテリアで朝食をとってから別れた。

Yと寝たのは、結局それっきりだった。

あとは……なんだかんだでIとは、冬になる前に復縁してしまって、その後1年くらいして別れた。
Kのことはネタに使ったりした。
テープのコトは離していない。

Yとは校内行事とかで一緒になることが多かったので普通に話したが、Kのことは訊かなかった。ただ、年明けくらいに何度か二人でいるのを見かけたので、やはりヨリを戻したのかもしれない。
卒業後は連絡をとっていないのでその後のことは知らない。

最近はもう顔もよく思い出せない。
学年が同じなら卒業アルバムがあるのになぁと未だに思う。
なにか……もっとできたことがあるような気がして、でもそんなことを思うのも迷惑に思われる気もして、結局もやもやした思い出になっている。そんな話です

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