息子が大学進学のために上京し、妻と二人の生活に戻った翌日、妻からある告白をされた。それは、他に好きな男性がいると言うことと、その男性と交際をして5年経過していると言うことだった。
私は、妻が冗談を言っていると思って笑った。でも、彼女の告白は続き、これからは週の半分はその彼の家で過ごし、残りの半分を私と過ごす……。それは、そうしたいという希望ではなく、そうしますという報告のような形で宣言された。
私は、パニックになりながら話を続けた。あまりのことに怒る事も忘れ、状況把握しようと必死になる。
そして、私への愛がなくなったのかと質問した。妻は、私への愛情も変わっていないという。でも、それと同じくらいその男性のことも好きになってしまったそうだ……。私は、当然理解出来ないし納得出来るはずもない。
『でも、好きになっちゃったから……。ごめんなさい』
本当に申し訳なさそうに言う妻。私は、腰が抜けたようにへたり込んでしまった。
妻の里奈はもうすぐ40歳だ。身長150cmで痩せ型、童顔で年齢よりは若く見えると思う。東北出身で、色白で肌が綺麗なことも彼女をより若々しく見せていると思う。でも、若々しいのには他に理由があったのだと思うと、裏切られた気分だ。
私は、頭をフル回転させていた。私は、この状況でも妻のことを嫌いになっていない。それどころか、どうすればその男と別れてくれるだろうか? 私だけの妻に戻ってくれるのだろうか? そんな事ばかり考えていた。
そして、いったん妻のしたいようにさせるのが良いのではないかと思い始めていた。
私は、わかったと答えた。
『……ありがとう。本当にごめんなさい。あなた、愛してます』
妻は、泣きそうな顔でそう言うと、私に抱きついてきた。私は、なぜかその瞬間、今までで一番と言ってもいいくらいに妻に欲情した。そして、私は荒々しく彼女にキスをして、押し倒すようにしてセックスを始めた。
私は、あまりに興奮しすぎてほとんど着衣のまま彼女に挿入し、狂ったように腰を振り始めた。
『あっ、あなた、激しい、あぁっ、あっ、うぅあっ!』
妻も、普段のセックスでは見せないような乱れ方をし、私の興奮はさらに高まっていく。
「そ、そいつともセックスしてるのか! 抱かれてるのか!」
私は、普段ほとんど声を荒げることもないが、この時ばかりはほとんど怒鳴るように声を出していたと思う。
『ご、ごめんなさい。抱かれてますっ』
妻は、泣きそうな顔で叫ぶ。私は、その言葉を聞いた途端、ほとんど瞬間的に射精してしまった。出した瞬間、避妊していないことに気がついたが、いっそ妊娠させてしまおうかと思ってしまった。
『あなた、すごかったね。違う人みたいだったよ』
妻は、うっとりとしたような顔で言う。私は、避妊のことを聞いた。
『……ピル飲んでるから……。ごめんなさい』
妻は、申し訳なさそうに言った。もちろん、私は妻がピルを飲んでいる事なんて知らなかった……。
その後、相手のことを聞いた。どんな男なのか、気になってしかたない。でも、知りたくないと思う私もいる。そんな葛藤も知らず、妻は話し始める。相手を聞いて、私はさらに驚いてしまった。
相手は、息子の友達だった。私も知っている子だ。中学の頃からの友達だったはずだ。そして、5年付き合っているということは、中2の時からと言う事になる……。
私は、いくら何でもそれはマズいと思った。犯罪と言っても良い行為だ。これが男女逆なら、間違いなくぶち込まれている話だと思う。私は、唖然としたまま馴れ初めを聞いた。それは、思っていたのとはかなり違う話だった。
『ジュンくん、中1の時から良くウチに来てたでしょ? いつも私のこと可愛いとか褒めてくれてたんだ。でも、口の上手い子だなぁって思うくらいだったんだけど、ラブレターをくれるようになったの』
妻は、懐かしそうな感じと申し訳なさそうな感じが入り混じっている口調だ。話は続き、中2の時に息子がいないときに尋ねてきた彼に抱きつかれたそうだ。
『でも、その頃にはもう好意を持っちゃってたから、抵抗しなかったの……』
妻は、そんな事を言う。私は、あの頃まさかそんな事が起きているなんて少しも気がついていなかった。
『それでね……キスされちゃったの。さすがに抵抗しようとしたんだけど、ジュンくん緊張で震えてて、可愛いって思っちゃったの』
妻は、恥ずかしそうに言う。
「そ、それで? 最後まで行ったの?」
私は、そんなにあっけなく身体を許してしまったのかと思って聞いた。
『まさか! さすがに私もダメだって思ったから……』
妻は、そんな風に言う。でも、この時はしなかったにしても、結局やってしまったことには変わりないのに……と、思った。
さらに詳しく話を聞くと、結局そのあと、妻が舌を使うキスを教え、30分くらいキスをし続けたそうだ。そして、股間を押し当ててくる彼のペニスが信じられないくらい固くなっていることに気がつき、思わず手で握ってしまったそうだ。
そして、セックスしたがる彼をなだめながら、結局手で抜いてあげたことで関係が始まっていき、1ヶ月もしないうちに最後までいってしまったそうだ。
私は、何も知らずに5年も過ごしていたと思うと、泣きそうな気持ちになってきた。でも、さらに話を聞き続けた。妻は、何度もやめようと思ったらしいが、彼の気持ちに嬉しいと思う気持ちもあり、なおかつ、その頃私とのセックスはほとんどセックスレスだったこともあり、流されるまま関係を続け、のめり込んでしまったそうだ。
私は、話を聞いて、彼のためには別れるべきではないかと聞いた。歳の差がありすぎるし、先がない交際だ。
『もちろん、彼に他に好きな女性が出来たら、身を引くつもりです』
妻は、そんな風に言う。でも、その顔はすごく悲しそうで、見ていて私も少し悲しいと思ってしまった。
結局、話を聞いて、これが冗談ではなく本当のことだというのは理解した。でも、事実だというのは理解出来ても、妻の提案はまったく理解出来なかった。
「いつからその生活は始めるつもりなの?」
私は、半ば諦めの気持ちも持っていた。当然、こんな事は認めるべきではないし、私ももっと強気に出れば良いと思う。でも、生来気が弱く、そしてセックスレスだったことの負い目もあり、私は受け入れてしまった。
『うん。明日から……。とりあえず3日間行って来ます』
妻は、もう決めていたようだ。でも、私はあまりに急な話に、まだ気持ちが追いついていかない。当然だと思う。
そして、なかば強制的にその日々は始まった。次の日、帰宅すると本当に妻はいなかった。ただ、夕ご飯の準備はしてあり、冷凍庫にも2日分の食事が用意してあるとメモが置いてあった。
私は、久しぶりの一人の夕食に、ただただ寂しい気持ちだった。そして、今頃何をしているのだろう? そんな事ばかり想像してしまっていた。相手は、まだ18歳だ。性欲が有り余っているはずだ。
とは言っても、もう5年も交際しているといっていたし、妻ももうすぐ40歳だ。そんなに熱烈に求められるものではないと思う。そんな想像で、気持ちがまったく落ち着かない。
私は、昨日の妻の話を色々と思い出して想像していた。中学生のジュンくんと、どんなセックスをしていたのだろう? あの話では、基本的に自宅でセックスをしていたように感じる。どこでしていたのだろう? 私達のベッドで、セックスをしていたのだろうか? 悪い想像は膨らむばかりだ。
そして、モヤモヤした3日間は過ぎていき、4日目に帰宅すると、普通に妻がいた。
『お帰りなさい。今日も、お疲れ様!』
妻は、本当に良い笑顔で出迎えてくれる。そのあまりに普通な姿を見て、本当に浮気相手の家で3日間過ごしてきたのだろうか? と、疑問に思ってしまった。
私は、戸惑いながらもいつも通りにただいまと言い、夕ご飯を食べ始めた。妻は、ジュンくんとのことは一切話してこない。ごく普通に、私の仕事のこと、息子のこと、テレビの話題なんかを話すだけだ。
私は、思い切ってジュンくんとの生活のことを聞いた。
『え? 楽しかったよ。なんか、昔に戻ったっていうか、新鮮だったよ』
妻は、言いづらそうな感じながら、正直に話を続ける。私は、どんなことをしたのか聞く。でも、帰ってきたのはごく普通の生活の話だ。彼が大学に行っている間に掃除や洗濯をし、帰ってくると夕ご飯を作って一緒に食べる……。同棲しているカップルのようなものだ。
私は、どんなセックスをしているのか聞きたくて仕方ない気持だったが、どうしても聞けない……。プライドが邪魔をしているのか、聞きたくないという深層心理が働いているのかわからないが、結局聞けなかった。
その夜、先にベッドに入っていると、風呂から上がった妻が私のベッドに潜り込んできた。そして、私に覆いかぶさるようにしてキスをしてきた。激しく舌を絡めながら抱きつく妻……。
『あなた、ありがとう……。愛してます』
妻は、少し泣いているような感じだ。私は、思い切った行動を取った妻も、やっぱり内心では色々と複雑なんだなと知った。
私は、激しく彼女を求めた。たぶん、結婚前の付き合っていた頃よりも激しく、ほとんど犯すような勢いで彼女を抱いた。妻は、いつも以上に感じている様子で、何度も私に抱きついて果てていた。
『……昔みたいだね。こんなに激しく抱いてくれたの、20年ぶりくらいじゃない?』
妻は、まだ荒い呼吸をしながら言う。でも、嬉しそうだ。私は、すまないと謝ることしか出来ない。
「彼とは? 激しくしてるんじゃないの?」
私は、そんな事を聞いてしまった。
『う、うん。そうだね。ジュンくん、まだ若いから……』
恥ずかしそうに言う妻。まるで、少女のように恥じらっている。私は、その仕草に激しく嫉妬してしまった。そして、終わったばかりのセックスを再び始めた。
『あっ、んっ、続けて出来るの? ふふ。嬉しい……。あなた、焼きもち焼いてるの?』
妻は、嬉しそうに言う。私は、彼女の気持ちがわからないまま腰を振り続けた。頭の中では、アイツに負けてたまるか! と言う気持ちだ。妻は、気持ちよさそうな声をあげながら、嬉しそうな顔をしている。私は、
「アイツとどっちが良いんだ!? アイツの方が気持ちいいのか!?」
と、ほぼ無意識で叫んでいた。私の中に溜まっていたものが噴き出してしまったようだ。
『ご、ごめんなさいっ、だって、彼……ウゥあっ、あっ、違うから……うぅっ!』
妻は、私の激しい腰の振りに、あえぎながらも話を続ける。私は、何が違うのか聞いた。
『あっ、あっ、イヤァ、言えない、違うの、あなた、聞かないで、ウゥあっ!』
妻は、泣きそうな声で言う。私は、嫉妬と怒りと闘争心が渦を巻く。そして、何が違うのか聞き続ける。でも、妻はどうしても言わない。私は、なぜか敗北感のようなものを感じながら、それでも激しく腰を振り、あっけないほど簡単に射精してしまった。
『ふふ。凄かった……。パパ、今までで一番気持ち良かった……』
妻は、うっとりした顔で言う。今まで見せたことのないような、牝の顔になっている。私は、
「か、彼よりも?」
と、聞いた。
『ふふ。さぁ? 秘密』
妻は上機嫌でそう言うと、私のペニスをくわえてきた。セックス後に、綺麗にするフェラチオなんて、今までされたことがない。私は、雄としての満足感を感じながらも、もしかして、ジュンくんにはいつもしているのではないか? そんな事を考えてしまった。
こんな風に、妻の二重生活は始まった。週に3~4日妻がいない……。ただ、それ以外は今まで通り……と言うよりも、今まで以上に夫婦仲は良くなった。おかしなもので、この生活が始まって以来、セックスの回数が激増し、キスも頻繁にするようになった。
私は、もしかしてこの異常な生活は、逆に夫婦仲を良くする効果があるのだろうか? と、不思議に思っていた。
ただ、どうしても気になることはある。何が違うのだろう? 私とジュンくんで、セックスにおいて違うものがある……それは、とても気になる。妻は絶対に教えてくれないので、余計に気になってしまう。
そして私は、思い切って行動に出た。本人に聞こう……。そう思ってジュンくんの家を尋ねた。妻は私が彼の家を知っていることを知らないと思うが、私はちょっとした偶然で彼の家を知っていた。たまたま家のゴミ箱に、彼の家に届いたダイレクトメールのはがきが捨ててあったからだ。何か買い物のメモみたいなものが書いてあったので、たぶん、妻が彼の家でメモ用紙代わりに使って持ち帰ってしまったのだと思う。
ジュンくんは、私が尋ねていくと、土下座をして謝り始めた。
「ご、ごめんなさい。でも、僕……本気なんです……」
彼は、青白い顔で謝り続ける。私は、別に怒りに来たわけではないと説明した。そして、逆に夫婦仲が良くなり、感謝している部分もあると言うと、
「そ、そうなんですか? イヤじゃないんですか?」
と、怪訝な顔で言う彼。私は、イヤなのは君も同じだろ? と、言うと、
「……はい。でも、僕がそんな事言う権利はありませんから」
と、答える。大胆な事をしている割に、彼は好青年という感じだ。そして、もっと突っ込んだ話を始めた。
20歳以上も歳の差があるのに、本気とはどういう意味なのかなど、彼の考えを聞いた。すると、彼は妻と結婚をしたいと言う。もちろん、私と正式に離婚がされた後でと言う事だが、必ずそうなると確信しているようなことを言う。
私は、離婚するつもりなどないと言うが、彼は真っ直ぐなまなざしでそんな事はないと言う。彼いわく、私では彼女を幸せに出来ていないそうだ。そして、彼女を幸せに出来るのは、自分だけだと言う。
私は、少しイラつきながらも、その根拠はなんだと聞いた。
「……里奈ちゃんから聞いていないんですか?」
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