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働けなくなった俺と、マッサージ店で働く妻(オリジナル転載禁止)


 バイクが趣味で、サーキットを走ったりレースにも参加していた。42歳という年齢や、息子が大学に入ってお金がかかると言うこともあり、そろそろレースはやめようかな? と思っていた。
 そんなさなか、気がつくと病院のベッドの上だった。レース中の接触事故……時速200キロ近くでの転倒は、深刻な怪我をもたらした。腰の骨も折れていて、元通りに歩けるようになるかどうか……そんな状況に追い込まれてしまった。
 バイクレース中の事故と言うこともあり、保険も降りないものが多く、かろうじて共済の保険が使えて治療や入院費用の心配はなくなった。
 ただ、仕事は辞めざるを得なかったし、失業保険もずっともらえるわけではない。嫁はパートで働いていたが、息子の学費のことまで考えると、とても足りない。奨学金……色々なことを考えなくてはいけなくなった。

 息子は、大学をやめて働くと言った。幸い、家族仲はとても良いので、息子も真剣に俺の心配をしてくれている。でも、妻はなんとか学費や生活費を作ると言い、仕事を探し始めた。そんな追い詰められた状況の中、高校からの親友の尚人が見舞いに来てくれた。
 俺が入院している部屋は、個室だ。もちろん、そんな余裕はないのだけど、満床で仕方なくと言う感じだ。その場合の差額ベッド代は必要ないので、運が良かったとしか言えない。もちろん、大部屋に空きが出ればすぐに移ることになる。

「歩けるようになるのか?」
 尚人は、本当に心配してくれている。俺は、五分五分だと言うのがやっとだ。でも、きっと動けるようになると信じている。そして、仕事のことや、生活のことを心配してくれた。俺が無職になったことや、嫁が仕事を探していることは知っていて、色々なアイデアを出してくれた。歩けなくなったら、障害者申請をした方が良いとか、市営住宅に移った方が良いのかもしれないとか、色々なアイデアだ。
 本当にありがたい。彼は色々な仕事をしていて、会社をいくつか経営している。本当に色々な業種だが、水商売に近い事もしている。コンカフェ、レストラン、漫画喫茶、マッサージ店などなどだ。

「さゆりちゃん、仕事見つからなかったら、俺の店で働かないか?」
 そんなことまで言い始めた。でも、コンカフェとかで働くには、歳が行きすぎていると思う。40歳でコンカフェで働くのは、さすがに無理がある気がする。
「いや、マッサージの方だよ。メンズエステじゃなくて、普通のマッサージの方」
 そんなことを言う彼。でも、嫁は何の資格も持っていない。
「いや、大丈夫。そこはもみほぐし系のリラクゼーションマッサージだから」
 どうやら、マッサージにも色々あるみたいだ。
「意外に高給取りだぞ。スーパーでパートするより、比べものにならないくらい稼げるよ。俺の店、指名制だから、さゆりちゃんならメチャクチャ稼げると思うぞ」
 そんなことを言う彼。どうやら、人気のマッサージ師は月100万稼いでいるそうだ。正直、想像以上だった。風俗店でもないのに、そんなに? と思った。
「まぁ、ちょっとコンカフェっぽい感じもあるから……」
 言葉を濁す彼。どうやら、あまり女性とは縁のない男性客が常連になったりするみたいだ。でも、40歳の女性相手に、熱を上げる男性もいないと思う。
「なに言ってんの。さゆりちゃん、メチャクチャ人気出るぞ。年齢なんて、40過ぎてるなんて誰もわからないし、そもそもあのルックスだぞ? オマエって、さゆりちゃんの価値を全然わかってないよな」
 呆れたように言う彼。以前から、常々こんな事を言われている。でも、確かにさゆりは美人だと思うが、そこまでかな? と思ってしまう。
「たぶん、最初の数ヶ月で50万は稼げるようになるよ。それからは、右肩上がりでいけると思うぞ。さゆりちゃんが良ければ、是非お願いしたい。支度金とか出しても良い」
 尚人は、かなり真剣だ。以前から、さゆりのことを本当に褒めてくれている。お気に入りなんだと思う。そして、追い詰められた状況の俺に、こんなに親身になってくれるのは彼しかいない。

「マッサージ? 私が?」
 世話をしに来てくれた嫁に、尚人の話を伝えた。
「……やる。やってみる」
 さゆりは、ほとんど即答だった。正直、アイツの話通りに稼げるなら、もの凄く助かる。俺が動けるようになって働き出せば、以前の生活よりもお金に余裕が出来ると思う。ただ、罪悪感は強い。俺のせいで、さゆりをそんな店で働かせることになる……風俗店やコンカフェではないが、それでも少し際どいところがある……そう思うと、申し訳ないとしか言えない。
 さゆりの決断は早かった。そして、尚人の行動も早かった。週末には、さゆりはさっそく働くことになった。

「じゃあ、行ってくるね」
 朝、俺の世話をしに来てくれたその脚で、尚人の店に行くそうだ。今日のさゆりは、久しぶりにメイクも髪型もちゃんとしている。いつもの普段着という感じではなく、美しい姿だ。
 あらためて見ると、確かに綺麗だ。子持ちの人妻には見えないかもしれない。上品で、清楚な見た目。俺なんかと知り合わなければ、もっとマシな人生を歩めていたのではないか? そんな気持ちになってしまう。
 イヤなことがあったら、やめて良いんだよと伝えると、
「大丈夫。そういうお店じゃないでしょ? ちゃんと頑張って働くから、焦らず身体治してね。愛してる」
 と言って、キスをしてくれる彼女。俺は、涙を堪えるのに必死だった。

 そして夜になると、彼女から電話が来た。個室なので、通話できるのがありがたい。
「今日は、色々と教えてもらったよ。マッサージの仕方、ベテランの人に教えてもらったの。尚人さんの、叔母さんなんだって。尚人さんからも、接客の注意とか教えてもらったよ。なんか、ストーカーみたいになっゃう人いるんだって。私なんかに、そんな人出来ないと思うけど」
 さゆりは、明るい口調で言う。本当は、そんな肉体労働はイヤなはずだ。それに、バイクレースなんかで大怪我をした俺に、不満も持っているはずだ。それでもそんなことをおくびにも出さず、さゆりは優しい。申し訳ない気持ちがさらに大きくなり、彼女の愛も感じている。無理はしないでと言う俺に、
「うん。大丈夫。でも、頑張るね。だから、パパも無理しないで」
 そんな会話を終えた。少しして、尚人に連絡をした。お礼の連絡だ。
「なに言ってるんだよ。お礼を言うのはこっちだよ。もう、次の予約入ってるよ。今日、お試しで2人施術してもらったけど、二人とも次の予約して帰って行ったよ」
 尚人が、そんな話をした。さゆりは、今日接客をしたことは言っていなかった。俺に気を遣ってくれていたんだなと、胸が痛くなる。そして、尚人の話を聞いて、ホッとする気持ちもあった。
 マッサージ……エッチなマッサージじゃないにしても、男性と個室で二人きりになることに、不安を感じていた。でも、尚人の叔母さんも働いていると聞いて、かなり気持ちが楽になった。叔母さんが働いていると言うことは、そんなに変な店ではないはずだ。

 俺は、さゆりのためにも早く身体を治そうと思った。そして、色々ありながらも6ヶ月が経過し、退院できることになった。奇跡的に、歩けるようになった。と言っても、かなりぎこちない歩き方しか出来ない。それでも動けるようになったことに感謝するしかない。リハビリをしながら、仕事を探す。もう、これ以上さゆりに迷惑はかけられないという思いだ。
 車で迎えに来てくれたさゆり。息子も一緒だ。わざわざ帰郷してくれた。
「オヤジ、またバイク乗るの?」
 そんなことを聞いてくる息子。さすがに乗らないと答えたが、
「バイク乗れるようになるくらい、リハビリ頑張ってよ。一緒にツーリング行こうよ」
 と、目を真っ赤にしながら言ってくれた。本当に、迷惑と心配をかけてしまったなと、俺も泣きそうになった。そんな様子を、さゆりは優しい笑みを浮かべて見つめている。そして、久しぶりの外食をし、楽しい時間を過ごした。

「じゃあ、行ってくるね。しばらくはゆっくりしてて。もう、お金の心配はないからね」
 仕事に向かうさゆりが、優しく言ってくれる。この6ヶ月で、尚人の言っていた通り、さゆりは人気が出た。収入も、先月は70万円もあったそうだ。それは、俺が働いていたときよりも良い稼ぎだ……
 自分がヒモになったような情けない気持ちになるが、それよりも感謝の気持ちが大きい。さゆりが働きに出ると、焦燥感が強くなる。入院していたときは、治すことに集中していたので感じなかったが、家で一人になると、罪悪感が強すぎる。
 ネットで仕事を探してみる。本当に、いまは色々な稼ぎ方があるんだなと感じる。ふと、マッサージ店の人員募集のサイトも見てみた。

 どのサイトを見ても、稼げて月40万程度のようだ。それでも充分高収入だと思うが、さゆりの月70万に疑念を感じてしまった。稼げすぎている……そんな気がしてしまう。尚人からは、ちょくちょくさゆりの人気ぶりを聞かされている。それでも、月70万になることが不思議だ。
 思わず尚人に連絡をした。
「そっか、疑問感じちゃったか。これ、黙っておこうと思ったけど、さゆりちゃんだけウチの取り分少なくしてるんだよ。ていうか、ほぼ取ってない。オマエのことが心配でさ。余計なことかもしれないけど、俺が出来るのはそれくらいだし」
 尚人にそんな話を聞かされて、また泣きそうになってしまった。
「まぁ、さゆりちゃんのおかげで客増えてるから、ウチにとってはメチャクチャプラスになってるよ。ありがとな」
 そんな風に会話を終えた。さゆりに疑念を持ってしまったことに申し訳ない気持ちになったが、一度持った疑念は消えることがなかった……。
 どんな接客をしているのだろう? もしかしたら、今どきのコンカフェみたいに、際どい色恋営業をしているのではないか? もしかして、多少エッチなことをしているのではないか? 不安な気持ちが大きくなる。

「ただいま~。お腹空いてるでしょ。お弁当買ってきたよ。食べようよ」
 さゆりは、疲れも見せずに楽しそうだ。朝からこの時間まで働いて、疲れていないはずはない。申し訳ない気持ちになりながらも、お腹は空いている。食事をしながら、イヤなことはないの? と、聞いてみた。
「今はないよ。最初の頃は、イヤなお客さんもいたし、身体触ろうとする人もいたよ。でも、今はほとんど予約のリピーターの人で埋まってるから、気持ち良く働けてるよ」
 そんな話をする彼女。最初の頃に、イヤな思いをしていたなんて聞かされていなかった。きっと、心配すると思って言わなかったのだと思う。申し訳ない気持ちで謝ると、
「ううん。平気だよ。良いお客さんもいっぱいいたから」
 と、にこやかに答えてくれた。

 寝る時間になると、さゆりが抱きついてキスをしてきた。それは、発情でもしているかと思うような濃厚なキスだ。
「ねぇ、身体平気? 大丈夫なら……久しぶりにしたい……」
 さゆりは、そんなことを言ってくれた。こんなに迷惑をかけているのに、俺への愛情を感じて嬉しい。本当に嬉しい。そして、お互いに舌を絡めるキスをしながら、相手の服を脱がせていく。
 さゆりの身体は、6ヶ月前と比べると引き締まって見えた。少しポチャッとしていた記憶だが、ウェストもくびれている。そのくせ胸は大きなままで、以前よりもセクシーな身体になった。
 むしゃぶりつくように乳首を舐め始めると、
「あっ、アンッ、気持ちいい。パパ、愛してる」
 と、とろけた声をあげながらあえぎ始めた。乳首はカチカチになっていて、さゆりの興奮が伝わってくる。久しぶりのセックスに、興奮が高まる。高まりすぎなほどだ。
 ただ、無理な体勢をしてしまったせいで、身体が痛む。やっぱり、相当身体がなまっているし、可動域も変わってしまった。
「無理しないで。代わるね」
 そう言って、さゆりが俺を仰向けに寝かせて乳首を舐め始めた。快感にうめき碁をあげると、嬉しそうなさゆり。
「もっと気持ち良くなって。愛してる」
 さゆりは、丁寧に乳首を舐めながら、いきり立った俺のものを手で優しく握ってきた。久しぶりの刺激に、それだけで射精しそうになってしまった。この瞬間まで、すっかりと性欲が消えていた。そして、堰を切ったように性欲が湧いてくる。もう、入れたくて仕方ない気持ちになってしまった。

「固い……元気だね。フフ、久しぶりだね」
 そんなことを言いながら、フェラチオをしてくれた。カリ首に絡みついてくる舌の感覚、さらに射精感が高まってしまう。
「固い……本当に固いね」
 すでに射精寸前なので、ガチガチになっているのだと思う。口を開けてくわえ込む彼女。同時に、吸っている。バキュームフェラというのだろうか? でも、急に吸うのが止まった。

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